Japanese
English
症例報告
手指・前腕多発骨折に合併した屈筋腱・伸筋腱同時損傷に対するハンドセラピィ
Hand therapy for finger flexor and extensor tendon injury combined with finger and forearm multiple fractures
西村 信哉
1
,
塚本 利昭
1
,
上里 涼子
2
,
三浦 和知
2
,
津田 英一
2
Shinya Nishimura
1
,
Toshiaki Tsukamoto
1
,
Ryoko Uesato
2
,
Kazutomo Miura
2
,
Eiichi Tsuda
2
1弘前大学医学部附属病院
2弘前大学大学院
キーワード:
ハンドセラピィ
,
スプリント
,
内在筋
Keyword:
ハンドセラピィ
,
スプリント
,
内在筋
pp.307-310
発行日 2019年3月15日
Published Date 2019/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201645
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Abstract:中手骨開放骨折を合併する腱損傷では,内在筋マイナス肢位での拘縮を生じやすい.中手骨開放骨折と手内在筋挫滅を合併した手指屈筋腱・伸筋腱同時損傷に対するハンドセラピィを報告する.症例は30代男性.木材粉砕機に右上肢を巻き込まれ右肘関節脱臼,前腕骨幹部骨折,橈骨遠位端骨折,示・中・小指中手骨骨折,示指屈筋腱・伸筋腱断裂を受傷.同日骨接合術および腱移行術を施行し,術翌日より手指自他動運動,place & hold exercises(他動屈曲保持練習)を開始した.術後1週で背側保護スプリントを作製し,内在筋マイナス肢位の予防に努めた.スプリントは6週まで装着し,術後12週で運動制限なしとした.術後1年で示〜小指平均%TAM 93.0%,DASH機能スコア22.5となり,受傷前の職業に復帰した.内在筋挫滅を含む腱損傷例では,術後早期より内在筋マイナス肢位を予防するためにスプリントを併用し,早期自動運動療法を行うことが有用であると考えられた.
Copyright © 2019, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.