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特集 今,作業療法室でできること
利用者主体の作業療法の実践—回復期リハビリテーション病棟の作業療法室
Client-centered occupational therapy:occupational therapy rooms in convalescent rehabilitation wards
坂田 祥子
1
,
増田 雄亮
1
Sachiko Sakata
1
,
Yusuke Masuda
1
1東京湾岸リハビリテーション病院
pp.921-926
発行日 2018年8月15日
Published Date 2018/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201409
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Key Questions
Q1:回復期リハビリテーション病棟とは?
Q2:回復期リハビリテーション病棟の作業療法とは?
Q3:多様なニーズに応える作業療法室とは?
はじめに
作業療法における「作業」とは,日常生活活動,家事,仕事,趣味,遊び,対人交流,休養等,人が1日24時間365日を通して営む生活行為を指す.利用者主体の作業療法とは,患者の望む作業ができる状態にする支援である.
筆者の勤務する東京湾岸リハビリテーション病院(以下,当院)は回復期リハ病棟を有する病院であり,当院に入院する患者は,脳卒中の発症や骨折等の受傷によりリハを必要とした状態である.患者それぞれに障害を抱え,病前の生活とはまったく違った生活の再構築を必要としている.回復期の作業療法では,患者一人ひとりにとって重要な「作業」に焦点を当て,生活の再構築の支援が求められる.そのためには,患者の状態を適切に把握し「根拠に基づく作業療法」を提供することに努め,患者の状態に合わせたさまざまな作業療法を実施できる物的・人的環境が欠かせない.
理想に描く回復期の作業療法を実践するにはまだ課題はあるが,回復期リハ病棟における作業療法の一例として,当院の作業療法を紹介する.
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