Japanese
English
症例報告
超音波診断装置を用いたバイオフィードバック療法が奏功した橈骨神経損傷の1例
Ultrasound biofeedback therapy to treat radial nerve injury:a case report
石田 尚久
1
,
髙橋 宣成
1
Naohisa Ishida
1
,
Nobushige Takahashi
1
1多摩北部医療センター
キーワード:
下垂手
,
超音波バイオフィードバック
,
医療不信・不安・意欲低下
Keyword:
下垂手
,
超音波バイオフィードバック
,
医療不信・不安・意欲低下
pp.488-492
発行日 2018年5月15日
Published Date 2018/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201294
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Abstract:上腕骨近位端骨折手術後の橈骨神経損傷による下垂手に対し,超音波診断装置(以下,US)を用いてバイオフィードバック療法(以下,BF)を行い,患者の医療不信や不安の軽減,治療への意欲維持に有用であった症例を経験した.従来,末梢神経損傷のリハ治療として,関節可動域訓練,スプリントを用いた良肢位保持,治療的電気刺激等とともに,表面筋電図BFが推奨されてきた.これに対し,USBFは,表面電極ではとらえられない微弱な筋収縮を,より早期から,より直接的な視覚情報として患者自身に認識させることができる.今まで体表から触診によってしかとらえられなかった筋・腱・靱帯といった運動器構成体の動きをリアルタイムに目視することのできるUSは,療法士のみならず,患者にとっても極めて有用である.作業療法領域ではUSを用いた臨床や研究の報告はまだ少なく,今後の活用の広がりが期待される.
Copyright © 2018, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.