学会長・議長・学術集会長の言葉
第19回日本言語聴覚学会開催にあたって
中野 徹
1,2
1一般社団法人日本言語聴覚士協会
2富山赤十字病院
pp.465
発行日 2018年5月15日
Published Date 2018/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201284
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このたび,第19回日本言語聴覚学会を富山市で開催することになりました.学会テーマ「言語聴覚療法の源流と未来」を企画立案するに際し,神経学の重要性を確認し合いました.私たちSTは,医療,福祉,教育,介護等,さまざまな職場で働いており,失語症や高次脳機能障害,構音障害,音声障害,嚥下障害,言語発達障害,聴覚障害等の多様な領域にかかわります.しかし,どの領域であっても,基幹となる神経学の知識なくしては,症候の表面しかみていないことになるでしょう.
ところで,山鳥 重先生が,BRAIN and NERVE誌69巻4月号増大特集「ブロードマン領域の現在地」の書評(Brain Nerve 70:87, 2018)で,ブロードマンの功績を称え,「100年を超えて,なお絶えることなく続けられてきた大脳研究の歴史の厚みに圧倒される」と感嘆されていました.私どもSTも臨床の中で1例1例学びながら,エビデンスに基づいた臨床像をイメージしていけるよう,理想を追求していければと思います.
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