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特集 精神科デイケア—現状とこれから
これからの精神科デイケアのあり方
How will psychiatric day program change in the future?
佐竹 直子
1
Naoko Satake
1
1国立精神・神経医療研究センター病院
pp.1254-1259
発行日 2017年12月15日
Published Date 2017/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201127
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Key Questions
Q1:現在の精神科医療にマッチしたデイケアとは?
Q2:精神科地域サービスの中でのデイケアの役割は?
Q3:今後デイケアスタッフに求められるスキルは?
精神科デイケアの歴史
精神科デイケアの歴史は長く,欧米では1930年代にさかのぼる.当時施設収容が中心だった精神科医療において,リハは施設・病棟での生活機能維持のためのもので,地域生活の中で精神障害者に対する治療サービスを展開することは,かなり画期的な取り組みであったと思われる.その後,1970年代に欧米諸国で精神医療の脱施設化が進み,精神医療は入院から地域ケアに大きく変換した.それに伴いリハも,施設で生活するための機能維持から,地域生活,社会復帰のための治療と,その目的が変わった.
米国では,デイケアを「部分入院:partial hospitalization」と呼び,診断や急性期治療を在宅ベースで行うデイホスピタルや,慢性期の心理社会的治療や維持療法に焦点を当てたデイトリートメント,当事者活動を主体とするソーシャルクラブと,その機能によって分類されていた.日本においては,主にデイトリートメントに当たるサービスを担う場所としてデイケアの導入が始まった.
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