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特集 気分障害と作業療法
—気分障害のある方への作業療法実践①—うつ病専用病棟における作業療法
Occupational therapy in departments specialized on depression
田尻 威雅
1
Takenori Tajiri
1
1桜が丘病院
pp.1092-1098
発行日 2017年10月15日
Published Date 2017/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201081
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Key Questions
Q1:うつ病作業療法の構造化とは?
Q2:特化型小グループ活動とは?
Q3:自己洞察を高めるとは?
はじめに
筆者が勤務する桜が丘病院(以下,当院)のうつ病専用病棟における作業療法では,「新しい生活デザイン構築」と「心と体の体力づくり」に役立てることを主な目的としている.これには,自らの生活ストレスを自覚し,ストレスフルな出来事を乗り越えることができるような対処技能を高めて,健康を維持・増進していくことが重要である.つまり,個別のニーズに合わせた社会的な役割と健康増進活動を調和していくことが必須事項となる.
2003年(平成15年)のうつ病専用病棟開設時から,「午前7時の水踏みから,朝のミーティング,午前と午後両方の作業療法に主体的に参加し,心と体の体力づくりを行う」という治療方針を入院時に承諾していただいている.組織としては,チーム全員で声かけを行うリハを展開している.
今回,入院前半(導入期)の症状の軽減と,後半(継続期・集結期)の退院後の生活パターン再構築へ,患者自身の課題への気づきや再発予防を中心に述べる.また,多数ある課題の一つである復職支援についても紹介する.
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