連載 作業療法を深める ④合理的配慮
教育における障害のある人への合理的配慮
近藤 武夫
1
Takeo Kondo
1
1東京大学先端科学技術研究センター
pp.148-151
発行日 2017年2月15日
Published Date 2017/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200839
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はじめに
2016年(平成28年)4月の「障害者差別解消法」(正式名は「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」)の施行により,「合理的配慮」という言葉が広く知られはじめている.「合理的配慮」とは,障害のある人々の社会参加を支える制度の一部を示す法律用語であり,人々の善意や思いやりに基づく配慮を意味する一般的な用語ではない.その適切な理解のためには,合理的配慮の背景となるいくつかの法令について知る必要がある.しかし,具体的にどのような事柄が合理的配慮の範疇に含められるのか,イメージをもってからでないと,法的な概念の理解は難しい.そこで本稿では,まず教育場面での合理的配慮に関する事例について示し,その後,合理的配慮の背景となっている法制度の説明を行う.
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