増刊号 実践に役立つ! 生活行為向上マネジメント
第3章 生活行為向上マネジメントの運用と効果—多職種連携における活用
6 介護職との協業に向けた生活行為向上マネジメントの実践
竹内 さをり
1
Saori Takeuchi
1
1甲南女子大学
pp.919-923
発行日 2016年7月20日
Published Date 2016/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200674
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はじめに
生活行為向上マネジメント(以下,MTDLP)は作業療法実践の一つの手法を示すツールであるが,その特徴として他職種との連携,協業の視点をもつ.これまでに報告されたMTDLPの実践例は,作業療法アプローチが基本としてあり,その内容を病棟や施設内,在宅や地域で実行できるよう他職種と協業し,つないでいくという連携が多い.
MTDLPでは,対象者の望む生活行為の実現に必要なアセスメント,プランを立案する.さらにその支援に必要となる周辺環境,社会資源の活用も含めたマネジメントの視点を有する.その視点は,OTが直接的に介入するアプローチ以外の支援にも活用できる.具体的には,MTDLPによる支援内容を,作業療法アプローチとして実施するのではなく,他職種の実践,介入方法を示すマネジメントとしても利用できるといえる.
今回,MTDLPを用い介護職が主体となって実践するといった取り組みを行った.その実践から得られた,多職種協業に向けたMTDLPの実践に必要な視点についてお伝えしたい.
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