増刊号 実践に役立つ! 生活行為向上マネジメント
第2章 疾患別実践例
16 —自動車運転—自身の運転再開について理解して手続きを踏み,仕事に復帰した事例
澤田 辰徳
1
,
京 友里恵
1
,
伊賀 博紀
1
,
朝倉 千晶
1
,
松野 由佳
1
,
渋谷 正直
1
Tatsunori Sawada
1
,
Yurie Kyo
1
,
Hiroki Iga
1
,
Chiaki Asakura
1
,
Yuka Matsuno
1
,
Masanao Shibuya
1
1イムス板橋リハビリテーション病院
pp.883-887
発行日 2016年7月20日
Published Date 2016/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200667
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はじめに
自動車運転は,過疎地で必須の移動手段として生活に直結し,都市部でも仕事やレジャーといった作業,つまり生活行為に直結する.しかし,疾患罹患者の痛ましい事故が連日メディアで報道されるように,自動車は凶器にもなる.したがって,OT等の医療職が対象者に適切な助言をすることは重要といえる.自動車運転が一般的な他の生活行為と異なる点は,身近な生活行為である反面,一歩間違えば触法・傷害行為にもなることである.したがって,運転支援にはそれ相応の知識と技術を要する.
わが国では運転支援のさまざまな報告があるが,運転可否の評価が多い1,2).しかし,運転評価の実践も少ないうえ,介入による運転再開の支援はさらに少ないのが現状である.本稿は一般的な運転再開への評価という生活行為向上マネジメント(以下,MTDLP)について報告したい.
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