海外事情
開発途上国の保健,ヘルスプロモーションと作業療法の可能性—海外ボランティア,留学を終えて
松尾 英憲
1
Hidenori Matsuo
1
1システム科学コンサルタンツ株式会社
pp.698-699
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200627
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OTは,ひとと作業,健康との関係を考え,社会の健康増進に貢献できる仕事である.
私は,西アフリカのニジェール国,アフリカ南東部のマラウイ国で2年間,青年海外協力隊(職種:公衆衛生)としてボランティアを行った後,フランスにて公衆衛生学修士(master of public health:MPH)コースを修了した.現在は保健医療分野の開発コンサルタントとして主に途上国での業務を行っている.疾病予防やヘルスプロモーションに積極的にかかわるOTを目指し,公衆衛生の職種で協力隊に応募したのがきっかけであった.これらの経験を通じ,OTがどのように開発途上国における健康の向上に貢献できるのかを考えるようになった.それまで主に臨床での,医学モデルを中心とした作業療法にしか携わったことのなかった私にとって,困難の多い挑戦であると同時に,大きく視野の広がる経験であった.
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