海外だより
アメリカ留学を終えて
山口 素子
1
Motoko YAMAGUCHI
1
1府中リハビリテーション学院
pp.511-513
発行日 1974年8月15日
Published Date 1974/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100881
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はじめに
私の頭の働き具合が,英語を通すと一体どの位のレベルにあるのか未だにぼんやりとしています.英語を通しても,日本語を通しても,頭の働き具合は同じだと思っても良いのですが,やはり,多少そうは思いたくない気持があります.いつも人間の脳の出来具合を,強い脳と速い脳に分けてしまう傾向にあるのですが,どちらかというと私の脳は,火つきの遅い,それでいて一旦ついたらなかなか消えない強い脳の部類に入ると思いますので,アメリカという新しい環境への適応にかなりの時間がかかり,火のついた頃には帰国ということになった気がします.そして帰国して,今度は私を取り巻く今の環境に適応するのに四苦八苦しています.
南カリフォルニア大学で2年間,資格取得過程と修士課程が一緒になったコースに籍を置き,去年8月31目に帰国した私は,今後アメリカに留学される方々に,少しはお役に立つならばと筆をとりましたが,悲しいかな,所詮これは私という人間の主観的な意見にしか過ぎません.
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