特集 重度脳卒中者への作業療法
—コラム:重度脳卒中者がその方らしく生活するために①—何をもって重度というか?
S氏
,
大城 勝一
,
宇田 薫
1
1医療法人おもと会
pp.335-337
発行日 2016年4月15日
Published Date 2016/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200532
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結婚して54年.「お互い,健康に気をつけて暮らしていこう」と言い合い,夜中に具合が悪くなったときにも,すぐに気がつくようにとベッドを並べて寝ていたのに,倒れたときは1人でした.妻が発見してくれて,すぐに救急病院に運ばれました.当初,妻をはじめ,家族は「元通りに治る」と思っていました.
しかし,胃ろうをつくり,まだ目も十分に開けない状態でリハ専門病院へ移ることを告げられ,入院期間の決まりごとと現実が合わないことへの憤りと,不安ばかりが募りました.リハ専門病院では毎日リハを受けましたが,座ることも立つこともできないまま日々が経過しました.
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