連載 臨床実習サブノート 効果的かつ安全な起居動作へのアプローチ・第10回
重度脳性麻痺
川原田 里美
1
Satomi KAWARADA
1
1青森県立あすなろ療育福祉センター診療部リハビリテーション科
pp.119-123
発行日 2026年1月15日
Published Date 2026/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520600010119
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脳性麻痺患者の能力・環境の評価と目標設定
重度脳性麻痺患者では,家族が乳児期から行っている,抱き上げる,座らせるなどの「育児」がそのまま「介助」になり,起居動作を経験するタイミングが遅くなることがあります.患者は年齢とともに身長・体重が増加し,自力で身体を動かすことが難しくなってくることに加え,関節可動域制限や身体変形が生じる可能性が高いため1〜3),できるだけ早く起居動作を練習し,獲得したほうがよいと考えます.
脳性麻痺患者のなかで,起居動作へのアプローチを要するのは,粗大運動能力分類システム(Gross Motor Function Classification System:GMFCS)レベルⅣ〜Ⅴに分類される児です.GMFCSレベルⅣの患者は,寝返り,座位への起き上がり動作は獲得できることが多いものの,座位からの立ち上がり動作は,手すりや台などの環境設定や介助方法の影響を受け,心身機能・構造,年齢によって自立度が異なります.また,GMFCSレベルⅤの脳性麻痺患者は,寝返りや起き上がりに多くの介助を要し,座位からの立ち上がりは困難です.
*本論文中,動画マークのある箇所につきましては,関連する動画を見ることができます(公開期間:2029年1月31日).

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