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特集 重度脳卒中者への作業療法
成果を生み出すチームのつくり方—可能性を引き出す作業療法の手法
How to create a team that produces results:Occupational therapy's method for maximizing the possibility
保坂 和輝
1
Kazuki Hosaka
1
1在宅支援センター 甲州ケア・ホーム
pp.329-334
発行日 2016年4月15日
Published Date 2016/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200531
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Key Questions
Q1:成果を生み出すチームとは何か?
Q2:作業療法とチームつくりの関連性は?
Q3:理想とするチームをつくるためには?
はじめに
筆者は,幼少期にサッカーのスポーツ少年団に所属していた.あるとき監督が「野球と違ってサッカーにはサインはない.自由な発想で試合を展開していい」と指導した.この言葉を聞いて,自由な展開ということに戸惑いを感じたことを覚えている.サッカーは,ゴールを決めることが目的であり,このゴールの数によって勝敗が左右される.サッカーは,目的を達成するためにお互いを知り,お互いの力を利用し,ゴールするという目標を共有してチームで実行されるものである.医療,福祉の業界でいう多職種連携も同様であり,専門職が集まり,目標を共有してチームで支援を行うものである.しかしそのチームは,サッカーのように自由な発想で展開されることが容易ではない.
筆者は,回復期,生活期と経験していく中で,個人やチームの可能性を引き出すことのできる作業療法を利用して,目標を達成し成果を生み出せるチームのつくり方を考えるようになった.今回,この実践をまとめ,多職種連携において孤独を感じ,思うように成果を生み出すことができない仲間にこの考えが少しでも役に立てればと思う.
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