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特集 産婦人科と理学療法・作業療法
重度身障者の分娩
Delivery by Severely Handicapped Women
大塚 晴久
1
Haruhisa OHTSUKA
1
1都立府中病院 産婦人科
1Tokyo Metropolitan Hospital of Fuchu.
pp.847-850
発行日 1979年12月15日
Published Date 1979/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102049
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はじめに
重度身障者はいくつかのhandicapを背おっていることが多い.現在の日本の社会では,身障者が結婚することでさえ困難であろうと考えられるのに,妊娠した場合,健康者の妊娠では考えられないような身体的,社会的問題が起る.すなわち家庭的,社会的な関わり合いなしには妊娠を維持することも,分娩し,児を保育して行くことも不可能である.これらの点を考慮しながら自験例を紹介し考えて見たいと思う.
身体障害者福祉法上,いわゆる心,腎,呼吸器疾患によるものは,もちろん妊娠,分娩にとって重大な合併症であるが,これらは肢体不自由等と妊娠を論ずる上では全く性質を異にしており,また心,腎,呼吸器疾患と妊娠については,合併症妊娠として教科書的に詳述されているので本稿では取扱わないこととする.
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