Japanese
English
症例報告
慢性期脳卒中片麻痺上肢の痙縮に対するフェノールブロック後に促通反復療法と神経筋電気刺激の併用療法が著効した一例
The effects combined use of phenol nerve block and repetitive facilitation exercise with neuromuscular electrical stimulation in the treatment of spastic upper-limb after stroke : A case report
園田 耕一
1
,
松元 秀次
2
,
鮫島 淳一
1
,
兒島 朋史
1
,
加治 智和
1
,
安部 智
1
Koichi Sonoda
1
,
Shuji Matsumoto
2
,
Jun-ichi Sameshima
1
,
Tomofumi Kojima
1
,
Tomokazu Kaji
1
,
Satoshi Abe
1
1垂水市立医療センター 垂水中央病院
2鹿児島大学大学院 リハビリテーション医学
キーワード:
フェノールブロック
,
促通反復療法
,
神経筋電気刺激
Keyword:
フェノールブロック
,
促通反復療法
,
神経筋電気刺激
pp.1303-1306
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200445
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Abstract:脳卒中片麻痺患者において,痙縮は随意運動や日常生活動作に支障をきたす要因である.フェノールブロックは痙縮治療の一つとしてガイドラインでグレードBの推奨を受けているが,フェノールブロック後の痙縮の抑制効果が得られている期間に,どのような運動療法と組み合わせるべきかの見解は確立していない.今回,上肢の痙縮を呈する慢性期脳卒中片麻痺患者一例に対し,フェノールブロック後に促通反復療法と神経筋電気刺激の併用療法を6週間実施した.その結果,痙縮は軽減し,上肢FMAはMCID(臨床的な意義をもたらす最小の変化量)を上回る改善を示した.神経筋電気刺激による拮抗筋の抑制と,促通反復療法による随意運動の促通と反復によって運動性下行路の強化が図れたことが改善に寄与したと考える.フェノールブロック後の治療として促通反復療法と神経筋電気刺激の併用療法の有効性が示唆された.
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