Japanese
English
症例報告
促通反復療法と神経筋電気刺激の併用療法により上肢機能が改善した慢性期脳卒中片麻痺の1例
Beneficial effects of repetitive facilitation exercise combined with neuromuscular electrical stimulation for the upper-limb function:A case report
兒島 朋史
1
,
松元 秀次
2
,
鮫島 淳一
1
,
園田 耕一
1
,
加治 智和
1
,
安部 智
1
Tomofumi Kojima
1
,
Shuji Matsumoto
2
,
Jun-ichi Sameshima
1
,
Koichi Sonoda
1
,
Tomokazu Kaji
1
,
Satoshi Abe
1
1垂水市立医療センター 垂水中央病院
2鹿児島大学大学院 リハビリテーション医学
キーワード:
促通反復療法
,
神経筋電気刺激
,
上肢機能
Keyword:
促通反復療法
,
神経筋電気刺激
,
上肢機能
pp.201-204
発行日 2016年2月15日
Published Date 2016/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200496
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Abstract:脳卒中片麻痺上肢の機能回復に対する有効な治療として,促通反復療法(RFE)や神経筋電気刺激(NMES)等がある.今回,上肢や手指の筋を選択的に刺激できるNMES装置を用いた,RFEとNMESの併用療法を考案した.この治療法は,RFEの各運動パターンに応じ,患者の随意運動に合わせて通電しRFEを行うものである.RFEとNMESの併用療法を慢性期脳卒中片麻痺患者1例に4週間実施した結果,上肢Fugl-Meyer Assessment(FMA)とModified Ashworth Scaleの改善を認めた.特に介入前後における上肢FMAの変化量は,minimal clinical important differenceの4.25点を上回る結果であった.RFEにNMESを同期させ,促通したい筋を選択的に反復して刺激したことで,運動性下行路の強化が図れたと考えられる.以上のことから,本報告で用いたRFEとNMESの併用療法は,脳卒中片麻痺上肢の機能改善に有効である可能性が示唆された.今後は症例を蓄積しての検討が必要である.
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