増刊号 認知症と作業療法
第1章 認知症とは
4 オランダの認知症国家戦略
堀田 聰子
1
Satoko Hotta
1
1国際医療福祉大学大学院
pp.568-574
発行日 2015年6月20日
Published Date 2015/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200255
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はじめに
オランダは,地域包括ケアを成すcommunity-based care(地域を基盤とするケア)とintegrated care(統合ケア)という2つの独立したコンセプトを統合させて組み込んだシステムの構築を試みた数少ない国といわれる.また,2000年代に入り,統合ケアにかかわる新たなチャレンジとして,「コーディネートされた認知症ケア」の実現に向けた国を挙げた取り組みが本格化している.
そこで本稿では,オランダにおけるケア提供体制の変遷を概観した後,認知症ケアを巡る国家戦略の動向,そのポイントの一つである認知症ケースマネジメントの先進事例を紹介する.
なお,ケア関連制度の概観や参考文献は堀田(2014)1)を参照されたい.
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