Japanese
English
特集 最期までその方らしく生きることへの支援
小児領域における終末期の作業療法
Occupational therapy for childlen at their end-of-life
鴨下 賢一
1
,
黒澤 淳二
2
,
岸本 晴和
2
Kenichi Kamoshita
1
,
Junji Kurosawa
2
,
Haruka Kishimoto
2
1静岡県立こども病院
2大阪発達総合療育センター
pp.291-296
発行日 2015年4月15日
Published Date 2015/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200178
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Key Questions
Q1:小児領域の終末期の作業療法の役割とは?
Q2:生き抜くために必要な支援とは?
Q3:グリーフケアにつながる支援とは?
はじめに
6年ほど前,本誌掲載論文「終末期の作業療法—小児医療の臨床から」(Vol. 42,No. 13,2008)の中で,これまで終末期にかかわった子どもたちについての事例を紹介した.そのときは,子どもの最期の生活まで,作業療法として作業を提供できることを紹介した.単に,最期まで作業を提供するだけでなく,「生き抜くための作業」が重要であり,これらは,最期を迎えた後の家族のグリーフケアにまで役立つことをお伝えした.その後,臨床を続ける中で,最期を迎えた子どもたちや,その家族とのかかわりを経験し,OTとして子どもの死(最期)を意識して作業療法をしていないことを再認識した.子どもたちが「いかに生き抜くか」,それに家族やかかわる人たちが「いかに支援できるか」,OTがそれらに対して,「いかに協力(作業の提供)ができるか」が重要であるとより強く考えるようになっている.今回は,同じように小児領域での終末期にかかわる仲間と共に,実践内容を紹介していきたい.
Copyright © 2015, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.