Japanese
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特集 「環境」と作業療法
官民協働の仕組みづくりと作業療法
The community development and occupational therapy of the public-private collaboration
遠藤 真史
1
Masashi Endo
1
1NPO法人那須フロンティア地域生活支援センターゆずり葉
pp.817-822
発行日 2014年7月15日
Published Date 2014/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100588
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Key Questions
Q1:官民協働の仕組みづくりとは?
Q2:地域自立支援協議会とは?
Q3:地域生活支援に必要なまちづくりの視点とは?
はじめに
筆者は10年間,障害者の地域生活支援の領域で活動をしてきた.その中で,環境について感じていることもある.人を中心と考えるならば,人は「まち」というさまざまな要因を含めた環境の中でたたずみ,暮らしを営み続ける.一方,「まち」を中心と考えるならば,人の存在,行動,行為等も「まち」に大きな影響を与える一つの環境であるということだ.曖昧で抽象的な表現かもしれないが,人と環境の境界線を明確に引くことなく,お互いのもつ内外を行き来しながら,環境と人の相互作用を同時に続けていくことが,仕組みづくりであり,まちづくりであり,人づくりとなるということを経験から感じている.それらの相互作用が有機的に循環している地域は,魅力的であったり,誰もが住みやすいと表現されるのだろう.しかしそれは,どの地域やまちも備えている機能なのだと思う.
本稿では,どの地域,どのまちにも備わっている機能や役割を確認しながら,筆者のフィールドで実践している官民協働での取り組みを報告し,「環境」と「ひと」の相互作用について考え,作業療法が地域の仕組みづくりにどのように貢献できるのかを考えていきたいと思う.
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