Japanese
English
特集 「環境」と作業療法
環境と作業療法
Environment and Occupational Therapy
高森 聖人
1
Masato Takamori
1
1株式会社 空色(SOLA)こどもデイサービス夢色
pp.812-816
発行日 2014年7月15日
Published Date 2014/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100587
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Key Questions
Q1:作業療法における環境とは?
Q2:環境と作業,作業療法の関係性とは?
Q3:地域で求められる環境づくりとは?
はじめに
「環境」という言葉は,われわれが“作業療法士”であるということ以前に,日常的によく耳にし,また用いている言葉の一つである.作業療法の現場においては,実際に作業療法を行う「環境」や対象者を取り巻くさまざまな「環境」についてしばしば検討し,必要に応じて関与している.特に対象者を取り巻く「環境」については,さまざまな方法によってかかわりを実践しているところであり,それらについて論じられているものは数多く存在する.しかしながら,これまで「環境」と「作業療法」の関係性について具体的に語られたものは意外にあまり多くないように思える.
そもそも,作業療法の分野において「環境」というと,「環境調整」とか「環境整備」といった,作業療法の対象者が居住する,もしくは働く空間に存在する物の調整や整備,あるいは何らかの工夫といったアプローチを指すことが多いが,環境とは必ずしも物だけで構成されているわけではないし,われわれが調整したり整備したりできるものばかりとはかぎらない.
本稿では,あらためて作業療法における「環境」とは何か,また「環境」と「作業」の関係性について考えてみたい.
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