増刊号 脳卒中の作業療法―支援技術から他職種連携・制度の利用まで
第1章 総論
6 ライフサイクルと脳卒中―作業療法は対象者の人生をどのように支援できるのか
香山 明美
1
Akemi Kayama
1
1宮城県立精神医療センター
pp.566-569
発行日 2014年6月20日
Published Date 2014/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100537
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
OTは乳幼児から高齢者まで,どの世代の方々も対象として支援していく.対象者の人生のどの時期に,病気や障害により影響を受けるかは大きな違いがある.たとえば,30代で発症した場合と70代で発症するのでは,同じ脳卒中でも関与の仕方やフォローの仕方が違ってくる.これまで,脳卒中の作業療法は身体機能的な側面を中心として整理されてきているが,対象者の年齢やそこでの役割や課題を視野に入れたライフサイクルを意識した支援が重要である.
本稿では,人間のライフサイクルによる課題をErik H. Eriksonを参考に整理し,各時期に障害を受けることになってしまった際に考慮すべき点を考察する.
Copyright © 2014, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.