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特集 若年性認知症
若年認知症の人の支援の輪を広げる実践報告―若年認知症サロンを立ち上げた経験から
Experiences of organizing a support group for younger people with dementia
中西 誠司
1
,
中前 弘子
1
,
土橋 光伸
1
,
森田 香菜
1
,
吉川 敦
1
Seiji Nakanishi
1
,
Hiroko Nakamae
1
,
Mitsunobu Dobashi
1
,
Kana Morita
1
,
Atsushi Yoshikawa
1
1介護老人保健施設 青い空の郷
pp.1230-1233
発行日 2013年10月15日
Published Date 2013/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100292
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Key Questions
Q1:若年認知症の人の支援を始めるには?
Q2:若年認知症の人の具体的な支援プログラムは?
Q3:若年認知症の本人と家族の声は?
はじめに
中国の故事がある.「隗(かい)より始めよ」.大きな事を成すにはまず身近なことから始めよという意味である.自分のような,さほど優秀でない者を側に置くと,それを聞いた自分よりももっと優秀な者が王のもとに集まると,郭(かく)隗(かい)という者が燕の昭(しょう)王(おう)に進言したことに語源があるといわれる.
神戸市の外れにある介護老人保健施設 青い空の郷(以下,当施設)の「若年認知症サロン」(以下,サロン)の取り組みは5年前に始まった(図1).それまで,特に力を入れて若年認知症の支援をしてきたわけではない当施設が,参加者のご意見やスタッフの思考錯誤の中で,「集う場」を少しずつかたちにすることできた.われわれのささやかな支援は,地道ながらも少しずつ進んできたように思われる.そうであれば,意欲的な本誌の読者諸兄にとって,支援のために一歩踏み出すことは難しいことではないだろう.本稿では若年認知症の方への支援の輪が仲間たちに広がることを願いつつ,以下の具体的な内容に触れていきたい.
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