特集 OTの臨床実践に役立つ理論と技術―概念から各種応用まで
第2章:中枢神経系に関するもの
3.PNF理論とその臨床応用について
市川 繁之
1
1ヒューマンコンディショニングPNFセンター
pp.638-644
発行日 2013年6月20日
Published Date 2013/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100169
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はじめに
PNFが日本に入ってきて,おそらく半世紀以上を経たのではないかと思われる.PNFは,1940年代に開発,発展された運動療法の一つである.PNFは,日本においては,リハの分野に運動療法の促通手技として位置づけられてきた.しかしながら,日本のリハ界においては,「どのような患者に適応できるのか?」,「どのような考え方で進めたらいいのか?」,その内容はいまだに正しく伝わっていないのが現状のようである.たとえば,PNFは,特殊なパターンを用い,抵抗,ストレッチ等によって,整形外科疾患,スポーツ等にのみに適応できる手技ということが伝わってきているようである.PNFは,人間のもつ機能に基づき,刺激,促進し,目的とする活動を獲得していく運動療法であり,さまざまな疾患に対応可能な方法であると考える.今回,PNFの基本的理論とその臨床的応用も含めて紹介したい.
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