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編集後記
東原 英二
pp.376
発行日 2001年8月15日
Published Date 2001/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900251
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本号は,産婦人科領域の特集号である.日本内視鏡外科学会雑誌は最近徐々に投稿数も増え,特集を必ずしも組まないで発刊できる状態に近づいて来ていることは喜ばしいことだと思っている.泌尿器科の編集委員として気にしている点は,泌尿器科医からの投稿数が少ない点であるが,それには本学会とほぼ歴史的長さを同じくする日本エンドウロロジー・ESWL学会があり,その学会雑誌Japanese Journal of Endourology and ESWLがあるためであることをご了承いただきたい.日本エンドウロロジー・ESWL学会は,泌尿器科医が日本内視鏡外科学会に参加して腹腔鏡下手術をともに学び,その発展に寄与していくことを勧めている.
さて,婦人科といえば,腹腔鏡下手術の生みの親であるDr.Kurt Semmのことを思い出す.彼が腹腔鏡下手術に必要な気腹装置や手術器具を開発した功績は大きい.小生が1992年に腹腔鏡下副腎摘除術をやろうと考えたときには,その気腹装置を入手することも容易ではなく,納入してくれた業者に大いに感謝したことや,市場で入手できる腹腔鏡下手術用鉗子は産婦人科手術用が主で,大血管に付着して位置する副腎を手術するには,まず副腎摘除術に適した鉗子を作製することから始めたことを思い出す.鉗子が出来て,さて副腎を摘除したときには数日の差で腹腔鏡下副腎摘除術実施2番目になってしまっていた.たった8年前のことであるが,もう遠い昔になってしまった.
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