基本手技シリーズ・9
自動縫合器の選択と使い方—胸部①:肺・血管の場合
杉 和郎
1
1国立療養所山陽病院臨床研究部
pp.249-252
発行日 1999年6月15日
Published Date 1999/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900036
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自動縫合器はその縫合長により30mm,45mm,60mmの3種類があり,ステイプルの厚さにより2.0mm,2.5mm,3.5mm,4.8mmの4種類がある.2.0mmは血管処理,2.5mmは葉間処理,3.5mmは肺部分切除と気管支処理,4.8mmは肺容量減少術の切離に際してPeristrips(R)やSeamgurd(R)などの補強材を使うときや,中枢側の肺実質切離などに用いる.閉鎖時の厚さはそれぞれ0.75,1.0,1.5,2.0mmとなる.
表はわれわれの自動縫合器の種類別使用頻度をまとめたものである.長さでは30mmが最もよく使われ(64%),ついで45mm(23%),60mm(13%)と続く.厚さでは3.5mmが最も多く(65%),ついで2.5mm(24%)である.30-3.5が全体の42%を占め,ついで45-3.5あるいは30-2.5である.これは3.5mmの厚さを用いた肺部分切除が最も高頻度に行われているためであり,2.5mmはその補助的に用いられている.
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