基本手技シリーズ・1【新連載】
Open laparoscopy
森 俊幸
1
,
跡見 裕
1
1杏林大学医学部第1外科
pp.83-84
発行日 1998年2月15日
Published Date 1998/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4425900181
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気腹法には大別して穿刺法と小開腹法(openlaparoscopy)がある.穿刺法は先端に安全装置を備えたVeress針で腹腔を穿刺,送気し,気腹によりできたスペースに盲目的にトロッカーを穿刺,留置する方法である.この盲目的操作に起因する腸管損傷や大血管損傷は比較的稀ではあるが,これが生じた場合には重篤となり,死亡例の報告も散見された.このため現在多くの施設では,小開腹下にポートを留置,固定するopen laparoscopyを標準術式としている.小開腹法の欠点としては,創が穿刺法に比し若干大きくなるなること,また,トロッカー挿入部よりガス漏れが起きやすいことが挙げられるが,現在広く採用されている高流量の気腹装置を用いることにより,問題とはならない.
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