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書評「Laparoscopy for Surgeons」
山川 達郎
1
1帝京大学溝口病院外科
pp.448
発行日 1991年4月25日
Published Date 1991/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102517
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文献的には記録がないが,1987年フランスの開業医Mouretにより初めてなされたとされる腹腔鏡下胆摘術は,1988年,同様フランスのPerrisat,Duboisらにより,また米国のSchultzやReddickらによって1989年,臨床成功例が報告されるに及び;Minimum Invasive Surgeryの理念に沿う手術手技として注目を浴び,世界的なブームを巻き起こした.胆摘術以外にも現在,虫垂切除,迷走神経切除,癒着剝離,ヘルニア修復術などが腹腔鏡下に既に行われているが,今後,同様な方法で行う新しい手術手技がどしどし開発される勢いにある.
実際に筆者は,腹腔鏡下胆摘術を手掛け,腹腔鏡が開腹術に勝る明確な視野を与えてくれることに驚嘆した1人であるが,筆者と同様,多くの外科医は腹腔鏡の修練を受けたことはなく,その有用性も,またいかに用いるべきものなのかも知らないのが普通であろう.その意味で本書は,初心者である外科医にとって,実に機を得て到来した良き参考書と言える.
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