特集1 救急医療のリベラルアーツ 在宅医療にコミットする
【Part 1】救急医,街に出る!
1.「救急×在宅医療」ことはじめ
岡村 知直
1
Tomonao OKAMURA
1
1みなとクリニック
pp.628-633
発行日 2024年11月25日
Published Date 2024/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3105200148
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「救急は社会の縮図だよ,岡村君」。初期研修医の頃に働いていた病院の救急部部長,北原浩先生から掛けられた言葉である。当時は意味がよくわからなかったが,いささか経験を積んだ今になると,まさにそのとおりと実感する。
救急外来に来る患者は世相や社会制度を映し出す鏡である。それならば,救急医療従事者は患者の「医学面」のみに注力していればいい,とはとても言えないだろう。ここに救急および在宅医療の連携を阻む原因が潜んでいる。
本稿では,今まで筆者が経験・見聞きした,病院勤務医・救急外来のスタッフと,在宅医療とのすれ違いの事例を通して,「救急×在宅医療」を取り巻くシステムについて理解し,真の連携をするうえで必要なマインドセットについて提示したい*1。
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