特集2 ERスタンダード 敗血症—GLやエビデンスをふまえた実臨床でのアクションとは
【Part 2】各論
5.実践に役立つ挿管時のポイントと考え方—敗血症患者でリスクを回避しながら気管挿管を成功させるためのコツ
岡本 洋史
1
Hiroshi OKAMOTO
1
1聖路加国際病院 集中治療科
pp.572-582
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3105200134
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敗血症性ショック患者の40〜85%が,さまざまな理由で気管挿管(以下,挿管)と人工呼吸を必要とする1)。挿管は数分の短い処置ながら,重症患者では約半数に合併症が発生するリスクの高い手技であるため,救急医は安全に実施できるための知識をもっておく必要がある2)。しかし,各国の敗血症ガイドラインや挿管ガイドラインでは,敗血症患者における挿管の詳細について十分な説明がされていない3〜5)。
そこで本稿では,過去の研究結果をもとに,敗血症患者における挿管の適応,タイミング,薬剤選択,合併症への対策,そして挿管後の対応に関して解説していく*1。
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