特集1 救急医療のリベラルアーツ ドクターカー&ヘリ運用の今を問う
【Part 1】歴史もふまえて,課題を知る
【コラム】ドクターヘリの全国レジストリ:JSAS-R構築のインパクト
土谷 飛鳥
1
Asuka TSUCHIYA
1
1東海大学医学部付属病院 高度救命救急センター
pp.24-26
発行日 2023年6月25日
Published Date 2023/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3105200039
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ドクターヘリ(DH)の全国展開が急速に進み,2022年4月には47都道府県*1に56機が配備され,全国配備はほぼ完了した。
年間30,000件を超える要請件数と25,000件以上の出動件数を誇る一方,DHの運航形態は複雑さを増し,全容の把握が困難な状況となった。そこで,DHが要請された全症例とその詳細を把握,検討し,各基地病院へ運航の質的評価をフィードバックすることで,DHの品質管理を行い,国民に成果を還元することを目的として,日本航空医療学会ドクターヘリ全国症例登録システム(JSAS-R)が構築された。
本稿ではJSAS-Rの現状と課題を整理したうえで,そのポテンシャルと今後のインパクトまで言及する。
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