特集1 救急医療のリベラルアーツ ドクターカー&ヘリ運用の今を問う
【Part 1】歴史もふまえて,課題を知る
2.病院前での医療介入に関わるエビデンスの今
山内 素直
1
Sunao YAMAUCHI
1
1友愛医療センター 救急科
pp.18-23
発行日 2023年6月25日
Published Date 2023/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3105200038
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ドクターカーおよびドクターヘリは,病院前救急診療を提供する手段としてすでに広く一般に知れ渡り,市民権を得ている。ドクターカーは,日本では1980年頃から運用が始まり,現在,全国で230以上の施設が保有し,各地でさまざまな方式のもとで運用されている1)。また2001年4月,正式に日本で運用が開始されたドクターヘリは,現在,全国47都道府県に56機が整備されており2),テレビドラマやメディアでもその活動が取り上げられ,注目度は高い*1。
ドラマのなかではドクターヘリや救急医の華々しい活躍が描かれているが,病院前医療の現場の実際はどうだろうか。本稿では,ドクターカーやドクターヘリなどによる早期医療介入に関わるエビデンスの現状と,その課題について概説する。
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