別冊秋号 透析と麻酔
PART3 透析患者の合併症と周術期の対処
28 周術期における脳血管障害
園部 奨太
1
,
川口 昌彦
1
1奈良県立医科大学 麻酔科学教室
pp.205-212
発行日 2023年9月20日
Published Date 2023/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200380
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透析患者の麻酔をするというだけで,何かが起きるような不安に駆られるのは筆者だけだろうか。実際,全身麻酔の重症加算にある「ネ 透析を行っている患者」という文字だけ,やや太い気がする。透析患者に脳血管障害が多いのは事実であり1),注意が必要な患者群であることは疑う余地がない。何事も「備えあれば憂いなし」。プロ野球の名将,故・野村克也氏の言葉を借りるなら,「一に準備,二に準備」だ。透析患者の麻酔を担当することは,麻酔科医である以上ほぼ避けて通れない。周術期管理を担う麻酔科医として,どのような知識を有さなければならないか,“脳血管障害”周辺の知見をまとめる。
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