別冊秋号 オピオイド
PART2 基礎編
22 オピオイドの鎮痛作用機序—鎮痛効果を維持し,副作用を軽減させる新規オピオイド製剤開発の新潮流
上園 保仁
1,2,3
,
宮野 加奈子
1
,
野中 美希
1
1東京慈恵会医科大学 疼痛制御研究講座
2国立がん研究センター東病院 支持・緩和研究開発支援室
3国立がん研究センター先端医療開発センター 支持療法プロジェクト
pp.143-149
発行日 2022年9月15日
Published Date 2022/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200304
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ゴールドスタンダードであるオピオイド鎮痛療法に関する研究は,オピオイド受容体の3次元構造の決定およびオピオイド受容体を介するシグナルが詳細に解明されてきたことにより目覚ましい発展を遂げた。それに伴いオピオイドの鎮痛作用,副作用,依存性など種々の薬効についてのメカニズムおよび薬物ごとの作用メカニズムの違いが明らかとなってきた。
本稿では,オピオイド受容体の性質をもとにしたオピオイド創薬に関する流れを示し,現在のオピオイドの特長を超える「理想」のオピオイド鎮痛薬の創製につながる新たな研究の潮流を紹介する。
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