別冊春号 2019のシェヘラザードたち
第23夜 医師7年目から始めた在宅医療,脊髄刺激療法
松下 至誠
1
1福岡脳神経外科病院 麻酔科
pp.141-145
発行日 2019年4月19日
Published Date 2019/4/19
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200073
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たった一度の人生です。私には好きな言葉が3つあります。
1つ目は「置かれた場所で咲きなさい」(渡辺和子)です。私は宮城県出身で,妻は福岡県出身です。妻の希望で,福岡で生活することになりました。だから,福岡でできることを頑張ろう!と決めました。なんとなく麻酔科医になりました。しかし,なんとなくでも決めたからには,医師として,麻酔科医として,できることを精一杯頑張ろう! 咲かせよう!
2つ目は「宇宙で最も強い力は,幅広い興味である」(アインシュタイン)です。どんなことでも興味をもつと一生懸命になれます。そして,楽しめます。だから,仕事を楽しめるように,いろいろなことに興味をもとう!
3つ目は「大きくなってからは,少なくとも二つの希望をもち,二つのことを続けることです。いろいろな条件で一つが挫折することになってももう一つは残ります。子どもから大人になるとき,社会に出るときなど,人生の選択をするときが必ずあります。そのときに選べるものがあることは,本当にしあわせなのです。一つしか進むべき道がないというのもいいのですが,道が広いほうがより自分に向いた道を見つけやすいと僕は思います」(手塚治虫)です。だから,私は手術麻酔以外に,サブスペシャリティとして脊髄刺激療法(図1,2),在宅緩和医療の2つの希望をもちました。
そんな気持ちで仕事をしていると,仕事が増えました。仲間が増えました。給料も少しだけ増えました。そして,何よりも楽しく仕事をできるようになりました。
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