別冊春号 2019のシェヘラザードたち
第14夜 骨董鏡勇退を夢見て—SUZY鉗子開発秘話
鈴木 昭広
1
1東京慈恵会医科大学 麻酔科学講座
pp.87-93
発行日 2019年4月19日
Published Date 2019/4/19
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200064
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
●ビデオ喉頭鏡元年
2006年はビデオ喉頭鏡元年ともいえる年だったなぁ…。この年,日本人の解剖をもとにデザインされたPentax-AWSことエアウェイスコープ®と,スペインでほぼ同じコンセプトで作られたAirtraq®とが販売されたんだ。デザインがあまりに酷似してたんで,どっちかがどっちかをパクったのでは,てな憶測まで流れていたっけ。それでもこの2つの器具で,喉頭の視認性が劇的に改善して,チューブをそっと押し進めるだけで良視野のもとチューブが気管にまるで吸い込まれるように留置される様子を見て,麻酔科医は正直,“商売あがったりになる!”的な危機感すら覚えたんじゃないかなぁ…。
Copyright © 2019, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.