消化器内視鏡の技術革新-開発秘話と次世代内視鏡医療の構築に向けて
技術革新と開発秘話 バルーン内視鏡
山本 博徳
1
1自治医科大学 内科学講座消化器内科学部門
キーワード:
胃腸内視鏡
,
小腸疾患
,
商品化
,
ダブルバルーン小腸内視鏡法
,
小腸内視鏡法
Keyword:
Endoscopes, Gastrointestinal
,
Commodification
,
Double-Balloon Enteroscopy
pp.1365-1371
発行日 2016年8月20日
Published Date 2016/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016397516
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ダブルバルーン内視鏡はプッシュ式小腸内視鏡のもつ問題点に着目し,その解決方法を考えていくうちに発想した.比較的単純な原理だが,内視鏡挿入における小腸がもつ解剖学的構造のデメリットをメリットに変えることができたため,その挿入性は飛躍的に改善した.優れた挿入性に加え,優れた操作性も有していたため,精査・治療のできる小腸内視鏡として世界に普及した.小腸内視鏡として以外に術後腸管におけるERCP,挿入・治療困難例の大腸内視鏡としても有用である.小腸疾患を中心とした消化管疾患の診療に革命をもたらすことができた.新たな開発の元はニーズから生まれる.問題の認識,分析,工夫,諦めない努力が成功につながる.
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