別冊春号 2019のシェヘラザードたち
第15夜 困難気道あれこれ
津崎 晃一
1
1日本鋼管病院・こうかんクリニック 麻酔科
pp.95-100
発行日 2019年4月19日
Published Date 2019/4/19
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200065
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困難気道の管理では,日本麻酔科学会気道管理ガイドライン20141)や米国麻酔科学会によるプラクティスガイドライン2),Difficult Airway Societyによるガイドライン20153)がよく知られている。いずれもエビデンスにもとづく気道管理アルゴリズムを提唱し,独自の特徴を有しているが,その内容に極端な差異はない。一般にこのような臨床ガイドラインは,エビデンスを重視し,症例報告など科学的裏づけに乏しい事柄については非推奨,または除外扱いにされることが多い。困難気道管理における盲目的経口4)または経鼻挿管手技などがこの例に挙げられる。本稿では,これら盲目的手技を“見える化”することでその有用性を高めるX線透視装置の活用など,困難気道にまつわる話題をいくつか提供しよう。
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