別冊春号 2018のシェヘラザードたち
第十三夜 不断の修練により培われた確実な手技は非常時に生きる—左下葉気管支の肺動脈への穿通による大量喀血の一例
外山 裕章
1
1東北大学医学部 麻酔科学・周術期医学分野
pp.77-85
発行日 2018年4月18日
Published Date 2018/4/18
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200013
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断端気管支肺動脈瘻は肺部分切除後にまれに起きる合併症であり,発症率は2%程度とされる。気管支肺動脈瘻からの出血は喀血により,急激な呼吸不全,低酸素血症を生じるため,重篤かつ致命的合併症である1〜8)。私がICUで当直業務中に遭遇した症例は,幸運にも発症早期に処置を行ったため救命し得た。症例の流れと若干の考察を述べる。
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