発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009346686
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
67歳女性。患者は気管支拡張症に対する気管支動脈塞栓術を受けたが、再び血痰・喀血量が増量し、手術目的に入院となった。所見では胸部X線およびCTにて左肺下葉に喀血源が認められたため、左肺下葉切除術が施行された。その結果、術直後の経過は良好であったが、術後10日目に大量の喀血を生じ、気道閉塞、自発呼吸停止、意識消失を来した。気道を確保し蘇生処置を行った後、BAGおよびBAEがおこなわれたが、そこで隣接肺葉に分布する気管支動脈の破綻が大量喀血の原因と考えられた。以後、この処置から喀血は消失し、術後24日目に退院、現在は外来通院中であるが喀血の再発は認められていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2009