特集 コマネジメント
Part 1 コマネジメントの“幹”
3.日本におけるコマネジメント Case 2:板橋中央総合病院—ポリファーマシー改善の可能性,整形外科医1人当たりの手術件数の増加が示された
友田 義崇
1
Yoshitaka TOMODA
1
1板橋中央総合病院 総合診療内科
pp.23-25
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103901096
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高齢化が急速に進むなか,大腿骨近位部骨折患者は増加しており,2040年には32万人まで増加することが予想されている1)。高齢者の大腿骨近位部骨折例では併存症を有していることが多く,術後は高齢者特有の合併症への対応だけでなく,骨折の二次予防を含めたトータルケアが求められている。
海外においては,老年科が整形外科と共同して診療にあたるorthogeriatric care model,ホスピタリストがコマネジメントを行うorthopedic co-management modelが取り入れられている2,3)。日本においてはこれらのモデルを取り入れている施設は少ないが,日本整形外科学会でも大腿骨近位部骨折に対する老年内科医の役割が演題に挙げられるなど,注目されてきている。
一方,二次予防については2022年4月の診療報酬改定により,大腿骨近位部骨折に対する二次骨折予防継続管理料が新設され,その要件として骨折リエゾンサービスによるクリニカルスタンダードにのっとった評価・治療が挙げられており,今後は整形外科医だけでなく多職種,特に内科医においても役割が拡大してくることが予想される。
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