特集 感染症3
Part 2 病態編② パターン認識でとらえる発熱・感染症
10.陰囊痛と発熱—急性精巣上体炎・尿道炎・尿路抗酸菌症
髙橋 聡
1
Satoshi TAKAHASHI
1
1札幌医科大学医学部 感染制御・臨床検査医学講座
pp.629-635
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103901069
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本稿では,普段よくみる膀胱炎,腎盂腎炎,前立腺炎からステップアップし,陰囊部の異常を主訴に来院してくる急性精巣上体炎,尿道炎,尿路抗酸菌症について概説する。
急性精巣上体炎に関しては,若年者における性感染症,高齢者における尿路閉塞に分けて整理する。尿道炎に関しては,一般的なChlamydia trachomatis,淋菌Neisseria gonorrhoeaeの診断治療から,非クラミジア性・非淋菌性の尿道炎として注目を浴びているMycoplasma genitaliumの検査方法・治療についてふれる。加えて,慢性膀胱炎として治療に難渋し診断までに時間のかかることの多い,尿路抗酸菌症(結核,BCGによる医原性尿路結核)に関してもまとめる。
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