増刊号 これで万全!緊急を要するエコー所見
3章 腎・泌尿器エコー
精巣捻転,精巣上体炎
河本 敦夫
1
1東京医科大学病院画像診断部
pp.458-463
発行日 2020年4月15日
Published Date 2020/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202339
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疾患の概要
陰囊の疼痛,腫張,そして発赤などを伴う急性発症の疾患群を急性陰囊症(acute scrotum)と呼ぶ.その原因から外傷性と非外傷性の2つに大別される.非外傷性の急性陰囊症にはさまざまな疾患があるが(表1),臨床的によく遭遇するのが精巣捻転と精巣上体炎である.
臨床所見からこの両者を鑑別することは難しく,画像検査が非常に重要となる.特に精巣捻転は治療までの時間が予後を決定し,緊急的外科処置が必要となる.急性陰囊症におけるエコーは,第一に精巣捻転の有無を評価する検査といってよい.
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