特集 不整脈2—心室性不整脈,徐脈性不整脈
【コラム⑫】不整脈疾患をもつ患者にかかわる自動車運転制限—担当医には患者がルールを遵守できるように導く責務がある
河野 律子
1
Ritsuko KOHNO
1
1産業医科大学医学部 不整脈先端治療学
pp.892-899
発行日 2022年5月6日
Published Date 2022/5/6
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900984
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不整脈は,動悸や息切れ,めまいなど,さまざまな症状を引き起こすが,失神も不整脈によって生じる症状の1つである。失神が生じた場合には,その後の自動車運転が可能であるかを判断する必要がある。また,心臓植込み型デバイス手術後の患者には,日本の道路交通法によって,運転制限が課せられている。担当医は,患者が自主的に法令による自動車運転制限のルールを遵守できるように導く必要性があり,これは担当医としての責務である。不整脈をもった患者やその治療を受けた患者が,より安全に,不利益なく日常生活や社会生活を送れるように,医療従事者は正しい知識を提供する必要がある。
本稿では,不整脈疾患をもつ患者にかかわる自動車運転制限を中心に概説する。
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