特集 膠原病2
10.家族性地中海熱(FMF)の臨床—繰り返す発熱や漿膜炎から,いかにFMFを診断して治療するか
北井 順也
1
,
佐田 竜一
1
Junya KITAI
1
,
Ryuichi SADA
1
1天理よろづ相談所病院 総合診療教育部
pp.145-161
発行日 2021年7月29日
Published Date 2021/7/29
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900867
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家族性地中海熱familial Mediterranean fever(FMF)は,発熱,漿膜炎,関節炎などのさまざまな臨床症状を繰り返す遺伝性自己炎症性疾患である。アルメニア,トルコ,アラブ,ユダヤなどで有病率が高い。臨床症状や遺伝子検査などを用いて総合的に診断するが,非典型例や遺伝子検査で陰性の場合などでは,診断に難渋することも多い。また,同様の症状を呈する鑑別疾患も多岐にわたる。
本稿では,FMFの起源,病態生理,分類基準,臨床像,鑑別疾患について解説し,遺伝子検査,治療の実際について述べる。
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