特集 アレルギー
【各論】
14.薬剤アレルギー—個別医療の考え方で患者に接する必要がある
山口 正雄
1
Masao YAMAGUCHI
1
1帝京大学ちば総合医療センター 第三内科(呼吸器)
pp.151-160
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900763
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薬剤アレルギーは,できれば目の前で起こってほしくないと誰もが考えるが,診療を続けているかぎり無縁ではいられない。薬剤アレルギーを診断するためには,問診で詳細な病歴と薬剤内服歴を把握し,照合しなくてはならず,症状だけから診断に至ることは不可能である。薬剤アレルギーの症状がちょうど生じているときは,診断ならびに症状緩和と原因薬剤中止を早急に行う必要がある。しかし,普段の診療では,薬剤アレルギーの疑いがある患者が診察室に来て,自分は本当に薬剤アレルギーなのか,そして今後の投薬における注意点を尋ねてくるといった場面のほうが多い。患者ごとの違いが大きく,層別化は容易ではないため,個別医療の考え方で患者に接する必要がある。
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