特集 抗血小板薬,抗凝固薬のすべて
【コラム⑥】非弁膜症性心房細動に対する抗凝固療法に際してのスコアリング—誕生の背景をひもとき,DOAC時代の活用を考える
松本 朋弘
1
,
山田 悠史
2
Tomohiro MATSUMOTO
1
,
Yuji YAMADA
2
1練馬光が丘病院 総合診療科
2埼玉医科大学 総合診療内科
pp.518-526
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900699
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心房細動の発症リスク1)および心房細動に伴う脳梗塞の発症率は,年齢とともに上昇する2)。また,心原性脳塞栓症は脳梗塞の他の病型より重篤化しやすいことが知られており,予後が不良である3)。しかし1990年代までは予防法はワルファリンのみであり,その管理の難しさと重篤な出血のリスクを考慮すると,安易に治療できるものではなかった。また,抗凝固療法を必要とする心房細動患者のリスクを適正に層別化する必要があったが,さまざまなスコアリングが乱立していた。
本稿では,それらのうち,代表的なリスクスコアが誕生した原著論文をひもとき,このDOAC(直接経口抗凝固薬)時代にどう活用すべきかについて考察する。
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