特集 老年科
【急性期各論】
【コラム3】急性尿閉—原因,治療の副作用にも考慮し,カテーテルフリーを目指す
楠川 加津子
1
Kazuko KUSUKAWA
1
1福井大学医学部附属病院 総合診療部
pp.692-699
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900487
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高齢者の入院中の合併症として,急性尿閉は比較的よく認められる。尿閉に伴う症状のみならず,尿路感染症や腎不全に発展するため,早期の診断および加療,そして予防が重要である。
尿道バルーン留置により尿閉は解除されるが,しばしばカテーテルの留置や抜去の困難な症例がある。またカテーテルの長期留置は,カテーテル関連尿路感染catheter associated urinary tract infection(CAUTI)や,自己抜去に伴う尿道損傷などの合併症を起こす可能性があり,すみやかな抜去が望ましい。
本稿では,これらの注意点を含めた急性尿閉に対するアプローチについて,いかにしてカテーテルフリーを目指すかを念頭において述べる。
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