特集 膠原病
【症状に対する診断的アプローチ】
7.血液検査—事前確率と検査後のアクションを常に意識する
陶山 恭博
1
,
岸本 暢将
2
Yasuhiro SUYAMA
1
,
Mitsumasa KISHIMOTO
2
1JR東京総合病院 リウマチ・膠原病科
2聖路加国際病院 Immuno-Rheumatology Center
pp.369-379
発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900361
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病歴や身体所見がはっきりしないことや乏しいこともあるため,膠原病の診断・治療において血液検査は有用である。臨床の達人になりきれない自分たちの未熟さを知っているからこそ,より慎重に安全に判断したいからこそ,我々は血液検査をオーダーする。しかし,検査に頼りすぎると,いつの間にか「検査の値を治療する」「検査結果が出てから考える」ようになりかねない。常に病歴と身体診察をもとに事前確率を見積り,検査結果が陽性あるいは陰性だったらどうアクションをとるか,を意識した未来志向の検査オーダーを行いたい。本稿では,そのようなオーダーのタイミングや解釈についてまとめたい。
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