特集 消化管疾患
5.消化管出血:誰をいつ呼ぶか—思考過程を,内視鏡医,放射線科医,外科医と共有する
山口 裕
1
Yutaka YAMAGUCHI
1
1沖縄県立中部病院 救急科
pp.695-708
発行日 2014年9月1日
Published Date 2014/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900333
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消化管出血は,時間経過(急性,慢性),出血部位(上部,中部,下部),出血の程度(顕在性,潜在性)などのsemantic qualifiers*1で分類されるが,その分類別に,鑑別診断はもとより,診断・治療戦略も大きく異なる。本稿では,急性消化管出血を中心に述べる。急性消化管出血は重要な消化器救急病態の1つである。診療にあたってのポイントは,❶バイタルの安定化,❷緊急内視鏡を含めた処置の必要性の判断,❸内視鏡を含めた止血処置を行うための準備の3点である。
なお,慢性消化管出血に関しては章末のMEMO「便潜血陽性」,下部消化管出血に対する診断・治療戦略に関しては,最多原因である憩室出血の稿*2も参照されたい。
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